今回ご紹介するのは、Smith Teamaker の中でも珍しい限定商品「Ode to Whiskey(オード・トゥ・ウィスキー)」。アメリカ本国では販売開始と同時に売切れた幻の逸品です。幸いなことに、ごく僅かな数量をスミス・ティーメーカー公式オンラインショップにて販売できる運びとなりました。
オード・トゥ・ウィスキーの直訳は「ウィスキーに捧げる歌」、つまりウィスキーへの賞賛を意味します。今回のウィスキーブレンドは、 Smith Teamaker 本社のご近所さんで、親友でもあるアメリカのクラフトウィスキーブランド、Westward Whiskey (ウエストワード ウイスキー)とのコラボによって実現しました。
AN UNCOMMON COLLABORATION - 「異業種コラボ」
2019年4月、Westward Whiskey の醸造家と Smith Teamaker のヘッドティーメーカー Ravi Kroesenは Smith Teamaker 本社前までウィスキー樽を転がしました。(それも道路を横断して!)
Raviは本社に着くとすぐ、使用されたばかりでまだ中にウィスキーが少し残るウィスキー樽を割り開け、最上級のフルリーフアッサムティー 27kg を中に仕込みました。彼は樽を閉じ、そして最適な条件で熟成を試みます。温度管理が徹底された地下で、茶葉達がスイートモルトやバニラ、ローストアップルのフレーバーを吸収しやすいよう、できるだけの多くの水分を閉じ込めました。
紅茶とウィスキーは、言ってみれば林檎とオレンジのように異なるもの。しかし、お互いのクラフト飲料には、多くの共通項があります。
品質の低い紅茶ばかりがアメリカのスーパーマーケットに陳列されていた頃、 Smith Teamaker が誕生したように、少量生産を行う醸造家、ウWestward Whiskey が登場するまで、高品質なアメリカのシングルモルトウィスキーを見つけるのは至難の業でした。
アメリカのシングルモルトウィスキー造りの先駆者であり、数々の賞を受賞してきたWestward Whiskey が掲げる信念は、私達 Smith Teamaker のそれと共通しています。
Smith Teamaker のように、Westward Whiskey も信頼を置ける生産者から最高品質の原材料を仕入れています。また、 Smith Teamaker と同じく、Westward Whiskey の醸造家達はその分野におけるエキスパートなのです。
今回がフルリーフのアッサムティーだったように、 Smith Teamaker では通常、基本の紅茶からブレンドを始めます。そこへハーブやその他のティー、そしてボタニカルなどへと可能性を広げ、求めるフレーバーへと近づけていきます。一方、Westward Whiskey もそれぞれのスピリッツを個別に熟成させ、バランスの取れた品質になるよう、熟成後に注意深くブレンドしています。
AGED TO PERFECTION - 「完璧な熟成を」
Westward Whiskey から贈られたアメリカンオークの樽は、5年間使われた代物です。ほのかに焦げがあり、キャラメルやバニラの滑らかなフレーバーをウィスキーに移して熟成させるため使われてきました。私達のヘッドティーメーカーであるRavi はウィスキーのフルーティーなノートが、アッサムの力強いビスケットのようなノートを邪魔することなく補うだろうと考え、27kg のフルリーフアッサムティーをウィスキー樽に仕込みました。
Ravi は年に数回樽を回し、ウィスキーのフレーバーが均等に行き渡っているかを確かめました。そして様々な期間茶葉を漬け、その品質をテストしました。
最適な頃合いを見計らい、Westward Whiskey の醸造家と共に最終サンプルを試飲。 当時を思い返して、Ravi は語ります。「ウィスキーとアッサムがこんなにうまく合うことに皆、本当に感動しました。もし挑戦していなければ、まるでチョコレートとキャラメルのように完璧なこのコンビネーションを知らないままだったのですから。」
THE BLENDING - 「美味しさの秘訣」
さらに Ravi は、Westward Whiskey の最高傑作、ワールドクラスシングルモルトウィスキーのフィニッシュノートに映えるハーブをオード・トゥ・ウィスキーに加えたいと考えました。
「熟考の末、彼らのウィスキーで最初に感じられるフレーバーの麦芽大麦を、ブレンドに組み合わせました。また、ウィスキーのフィニッシュノートとしてよく表現されるボタニカルやリッチなローストカカオニブ、また風味豊かなココナツフレークとデリケートなピンクローズペタルをブレンドしています。これらの素材はウィスキーの良さや特徴を消すことなく相乗効果を生み出します。素晴らしいですよね、お酒の影響なく上質なウィスキーが愉しめるのです。」( Smith Teamaker ヘッドティーメーカー Ravi Kroesen)